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2010年04月21日

GM講座2ndシーズン 第6回『既存シナリオの活かし方』

 『既存シナリオの活かし方』には、幾つかの方法があります。
  (1)既存シナリオを、そのまま楽しむ。
  (2)既存シナリオを、改造して楽しむ。
  (3)既存シナリオを、バラして組みなおす。

(既存シナリオ サンプル・シナリオ)
 既存シナリオのうち、ルールブックに掲載されるような公式のサンプルシナリオからは、「そのTRPGを、どのように遊んでほしいか」あるいは「シナリオの構成には、どのような要素が必要なのか」といった、ゲームデザイナーやオフィシャルの意図が汲み取ることができます。「魔物退治」「迷宮挑戦」など、簡単な構成のものが多いですが、ゲームのルールに慣れないうちは、シナリオのフォーマットとして積極的に参考にするといいでしょう。

(既存シナリオ シナリオ集)
 既存シナリオのうち、公式のシナリオ集にいたっては、「街での探索や捜査」「野外での冒険旅行や探索行」など、多くの場合、サンプル・シナリオから1歩踏み込んだ判例集となっています。「魔物退治」「迷宮挑戦」に関しても、少し成長したキャラクターが遊べるようなレベル帯の上がったシナリオになっていたりして、どのように戦闘バランスを取ればいいのか、どれくらいのイベントや罠を構成すれば適正なボリュームになるのか‥‥ そういった応用編のフォーマットを知ることができます。
 情報サポートなどを行う雑誌などに掲載されるシナリオも、これにあたるでしょう。プレイ世相や主流を反映した内容になっていることが多いため、非常に参考になります。

(既存シナリオ オリジナル・シナリオ)
 既存シナリオのうち、同人誌やネット上で公開されているものなど、オリジナルのシナリオを入手して楽しむ場合、注意が必要です。何回かプレイして反省や新しいアイデアによって改良されたシナリオは完成度の高いです。それに、面白いアプローチのシナリオを読むことは非常に参考になります。反面、「そもそもルールを誤用している」「設定に凝りすぎて自由にプレイングできない」など、そんなシナリオもあるので、使う側の取捨選択が重要になるのです。中でも「ガチ戦闘」と称した戦闘バランスには、最も注意が必要です。GMに都合よく戦場を設定し、そもそもプレイヤー・キャラクターを殺してGMが気持ちよくなりたいシナリオは、戦闘バランスを取ったとは言えません。そういったものを判断する力を修得するためにも、サンプルシナリオやシナリオ集のシナリオを読むことや、実際にプレイして、戦闘バランスが合っていたのかなどを実感するのは重要です。

(解決編1 既存シナリオを、そのまま楽しむ)
 活用編1から読み取れるように、既存シナリオを活かさない手はありません。ただ、最近の傾向として、あまり利用されていないような噂を聞きます。全くもって勿体ないです。そもそも同じシナリオをしてもプレイングや乱数が介入してマスタリングする以上は、同じセッションにはなりません。よく聞かれる文言ですが、「TRPGには無限の物語の可能性がある」のですから。
 例えば、内容を知っているプレイヤーが参加したとして、知っている上でプレイヤー・キャラクターが、内容を把握していることを自分の有利に用いるのなら、その逆手を取った罠を置いてみたり、知恵比べが楽しいと思えるようになれば、GMをする楽しさを発見できたと言えるような気がするのですが、どうでしょうか? 用意したシナリオから一歩も外れてはならないというのは、思い込みに過ぎません。アドリブを思いつかないというのも言い訳に過ぎません。知恵を絞るから面白いシナリオになるのですから。

(解決編2 既存シナリオを、改造して楽しむ)
 「やりたい話があるから、サンプル・シナリオなど必要ない」「自作のシナリオにこそ意味がある」「ルールブックを買った人が内容を知っているから、やらない」という意見が、サンプル・シナリオやシナリオ集の不要論の根幹にあるようですが、やはり勿体ないです。必要な部分だけ構成を入れ替えて、例えば主人公を入れ替えたり、場所を入れ替えたり、事件の発端を入れ替えたり‥‥、つまり「いつ」「どこで」「誰が」「何が」「どうする」といった5W1Hのどこかを変えるだけでも、全然別の雰囲気になりますし、そもそも同じシナリオをしてもプレイングや乱数が介入する以上は、同じセッションにはなりません。内容を知っているプレイヤーが参加したとして、知っている上でプレイヤー・キャラクターが、内容を把握していることを自分の有利に用いるのなら、その逆手を取った罠を置いてみたり、知恵比べが楽しいと思えるようになれば、GMをする楽しさを発見できたと言えるような気がするのですが、どうでしょうか?

(解決編3 既存シナリオを、バラして組みなおす)
 解決編2を踏まえて、既存シナリオを使わないのは勿体ないという意味でも、複数シナリオから面白そうな部分をピックアップして組み合わせるのは非常に有効で簡単なシナリオ作成法です。例えば、ダンジョンの形状はシナリオAだけど、登場するトラップやモンスターがシナリオBだったりすれば、全然別のシナリオになりますから。
 ちなみに、この既存シナリオをバラして組みなおすという手法の先に、「オリジナル・シナリオの作成法」「アドリブへの対処法」があるのも事実です。バラした構成をシナリオパーツとしてマスタリングの引き出しに入れておけば、実際のセッションでも役に立つでしょう。千里の道も一歩から。既存シナリオを活用しない手はないということです。


(参考編)
 NHKに高校生向けの「テストの花道」という番組があるのですが、これが非常にいい。要約の回などはTRPGのシナリオ作成に応用できそうな内容であったり、他にも実生活に十分に役に立つ内容で、非常に中身が濃いです。何かの折に視聴してみることをお薦めします。
posted by kog at 21:25 | 鹿児島 ☔ | Comment(1) | TrackBack(0) | GM講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
リストのリンクや投稿日修正しておきました。

今回の記事、私はシナリオ作りは苦手なので、とても参考になりました。

「そのTRPGを、どのように遊んでほしいか」おいうデザイナーさんの意図を読み取るというのは面白いですね。
いつかPL参加するために、サンプルシナリオ読まないようにしていたのですが、いつかGMしてみたいシステムから、そういう視点で読み始めてみたいと思います。

「テストの花道」も観てみます!
Posted by たぐっちゃん at 2010年04月22日 18:09
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